厚くて熱い?! 7インチで聴くSOUL [SOUL シングル盤 7インチ]
拙ブログでも折に触れ記させて頂いておりますが同じ楽曲
でもLPで聴くのとシングル盤(7インチ)で聴くのとでは何故
こうも違うのか。。なんてご経験をされた方は多いのでは
更に言えばディスコが流行った70年代半ばに登場した
12インチ。。。またの名を 「ジャイアント・シングル」
これも爆音を奏でました
もちろん全てがそうだとは言い切れません。。最終的には
製作過程におけるエンジニアの方々によるところもあるで
しょうし、アーチスト自身の嗜好もあるかも知れません
但し構造上から言うとレコードは溝に刻まれた情報を振動
によってカートリッジを通じて引き出しますが微細な振動な
ため、アンプによって振動を増幅させ「音」としてスピーカー
から出す様にしています
LPとシングル盤に刻まれている溝を見れば一目瞭然
更にシングル盤は基本片面1曲に対し、LPは片面数曲が
収録されることを考えると、シングル盤は1曲辺りあれだけ
の幅に大きな溝を刻む事が可能なので、それだけ大きな
信号が入ります
従って、LPに比べれば溝の幅が大きいは当然です
この4枚、どれも現在は手元にないのが悔やまれますがこれらの
シングル盤と同じ曲収録のLPとを比べると、音の厚さと迫力の
段違い平行棒状態にビックリしました
特に1枚目のアン・ピーブルズなどLPでもそこそこ重たいノリにも
関わらずシングル盤になると音の厚さが一層増しメンフィス・ホー
ンズのバックの際立ち方がハンパないです
アン嬢1975年産の " Come To My mama "
ハイ・サウンド。。。。なんか長閑でイイですねぇ
但し、再生するハードの問題もあるのでカートリッジ、アンプそして
スピーカーの種類によってLPとさほど変わらない感じにも聴こえた
りします
昔から音圧に定評のある、イギリス版7インチ。。。。。
この名曲は何とはなしに。。。。
「電気的加工。。。いわゆるエコーがかった感じ」
に聴こえますがそれはこの盤でも同様ですがマーヴィンと
相方タミー嬢のヴォーカルの迫力はLPより数段上ですね
アン・ピーブルズやキャンディ・ステイトンの様なサザンソウル系
は往々にしてスタジオが狭くバンドの人数や楽器の数もそれほど
多くはないのでヴォーカルとバックの臨場感をスゴク感じることが
出来ますが特にシングル盤ではそれが強く出ていると思います
ゴスペル・ソウルと言うか、モダン・ゴスペルと言うか。。。。。。
キャンディ嬢1969年産の名曲「オールドマンズ・ハート」
近年話題の「ハイレゾ音源」も同じような感じを受けますが、そこはやはり
アナログの強さ。。。。圧縮だのデジタル加工だの無関係なダイレクトでの
一発勝負(後年はヴォーカルとオケを別々に録音してますが)ならではの
緊張感がなせる技。。。。。
特にSOUL の世界は作り手とアーチストが一体となって、片面3分以内で
どこまで、「気合い」と「ノリ」を入れ込めるか喧々諤々しながら作り上げる
もの。。。。苦労の多いアフリカンアメリカンの人達がここで一発。。。。
アメリカンドリームを成し遂げられるか否か
にかかっているわけですから。。。。。。。。。。。
全米に星の数ほどいるシンガー/アーチストの中でほんの一握りが
栄光を勝ち得る。。。曲としての「質」とヒットするしないは別物
だから「幻の名曲/名盤」なんて言われるものが多く出るのでしょう
少ないチャンスをどう活かせるかにかかっていると言えますね
基本的にSOUL の世界は「シングル盤」の世界。。。。
1枚、1ドルや99セント
と言う破格に近い金額で買う人の懐具合とリンク
だから、LP化される際にはベスト盤やカバー、他ジャンルの曲を
合わせて作られたりするわけですね
コンセプトアルバムなどは70年代以降にトライされた世界です
「この1曲に込めた熱い思い」
それこそがシングル盤で聴くSOULの世界の醍醐味と言えるでしょう
我が御大/御神体ジェームス・ブラウンのデビューシングル
" Please Please Please "
小生も35年前に彼の地アメリカにてゲット(なんと2ドル)
出来ましたが、ノイズはあれども小さくそれほど豪華な
録音機材とは思えないチープな環境で録音されたのが
分かります。。。。それほど聴く側と近い距離感を感じます
御大の歴史はここから始まった。。。。Please Please Please
シングル盤から3年後にリリースされたUSAオリジナルLP
これがなんと、エコーバリバリ。。。正直聴きずらいです
「物」としてのレアリティは高いですが、「音」として捉えると
遥かにシングル盤の方に軍配が上がります
同じ様で違うジャケ。。。。。色味ですね
オリジナルから25年後の1984年(昭和59年)に遂に
日本でオリジナルスタイルでリリースされました
但し。。。。日本盤の「音」はアメリカシングル盤に限り
なく近い音質でした。。。。とても聴き易い
" Please Please Please " のアメリカシングル盤のB面に収録されていた
ブルージーなナンバー、" Why Do You Do Me "
画像がなんと。。。。78回転SP盤。。。。レアですね
レコードデビュー(Please Please Please)から15~16年後
日本初来日の頃ですが、この時代になるとシングルもLPも
ほとんど音質には変わりないと思います=オーディオ機器の
進歩も理由に入ります
↑ 右の、" Get On The Good Foot " は「来日記念盤」として
日本ではリリースされました(初来日)
どーせなら、「イイ音」で聴いてくれぃ。。。。。Hit Me
シングル盤のパワーが気持ちいいですね
by paddies (2015-02-07 07:25)
paddies 様
コメントありがとうございます。
総体的にLPよりシングルの方がパワーありますよね!
両面2曲ながら好きな曲を迫力ある音で聴けるのは嬉しい限り!
by MONSTER ZERO (2015-02-09 11:15)